こんばんは。ノルマンディーOC3次募集馬の評価を載せました。今回の募集馬ラインナップは手頃な価格の割に楽しめる馬が揃った印象です。
ではいつものように血統中心の評価になります。皆さまの出資馬検討のお役に立てば幸いです。
No.37 ヴィクトワールの17基本情報
募集総額(円) | 11,200,000 | 生年月日 | 2017/05/07 |
一口あたり(円) | 28,000 | 体高(cm) | 157.0 |
父 | フリオーソ | 胸囲(cm) | 179.0 |
母 | ヴィクトワール | 管囲(cm) | 20.5 |
母父 | アドマイヤベガ | 馬体重(kg) | 455 |
性別 | 牡 | 測尺 | 2019/04/17 |
生産者 | 賀張中川牧場 | ||
調教師 | 牧田和弥 | ||
活躍兄姉 | なし | ||
備考 | 三次募集 |
本馬は5番仔。半姉ニシノレディー(父リーチザクラウン)は中央ダート1200mで1勝を挙げる。
父がNashua主導のアメリカっ気の強いフリオーソに対して母系がフランス系の牝馬で、父母の相性は基本的に今一つ。特定の血を強調するのではなく、クロスした血を満遍無く主張させる配合形態。
その中で血統全体のまとめ役はNorthern Dancer系列クロスとHail to Reason。スピードはNasrullah、Royal Charger、Native Dancer。スタミナはGraustark及びBull Leaとなる。
全体的にちぐはぐな印象は否めないが、豊富にあるスピードの血とクロスのまとめ役たるNorthern Dancerの連携が上手く取れている。
デビューは普通。芝はこなせるがダートがベター。距離の融通は利きそうだがスピード優位の血統なので短距離が良さそう。地方指定交流で1つ勝ちたい。
【意外としっかり】
血統表を眺めるとインブリードが強めでエキセントリックな馬という印象を受けますが、測尺と動画を見ると常識的かつしっかりした馬でした。3次募集で一番高価格の馬である理由が分かります。
どの祖先のキャラクターがでるでしょうか。ブライアンズタイム、デインヒルはたまたNureyevなのか・・・。三者を足して3で割ると、芝千四から二千の道悪で勝ち負け、良馬場の場合は善戦マンみたいな馬になりそうですがどうでしょう。父似でダート中長距離というオチでしょうか。
No.38 キネオソレイユの17基本情報
募集総額(円) | 9,600,000 | 生年月日 | 2017/05/04 |
一口あたり(円) | 24,000 | 体高(cm) | 152.0 |
父 | アイルハヴアナザー | 胸囲(cm) | 175.0 |
母 | キネオソレイユ | 管囲(cm) | 20.0 |
母父 | ネオユニヴァース | 馬体重(kg) | 422 |
性別 | 牡 | 測尺 | 2019/04/17 |
生産者 | 岡田スタッド | ||
調教師 | 天間昭一 | ||
活躍兄姉 | なし | ||
備考 | 三次募集 |
本馬は3番仔。中央デビューは本馬が2頭目。半姉リゼ(父フレンチデピュティ2016年産)は中央未勝利2着2回あり、勝ち上がりまであと僅か。母系はしっかりしていて、桜花賞馬アユサンとマウレアを輩出している。
Northern DancerとHail to Reasonが全体のまとめ役として働く、クラブお馴染みの配合形態。
特徴的なのはRaise a Native系列クロスのスピードがしっかりと主張している点で、Raise a Nativeの生かし方に限れば、これまでデビューしたアイルハヴアナザー産駒の中に入っても上位と思われる。またCrafty Admiralの血を細かい所までクロスさせ、4代目Affirmed(アメリカ競馬史上に残る名馬)を生かしている点も見事と言える。
デビューはやや遅めで本領発揮は古馬になってから。底力勝負、坂のあるコースOKのダート馬。距離は融通が利き1200~1800mどこでも大丈夫。
【華のあるボディ】
鮮やかな栗毛のボデーに4本のソックスと巨大な流星。そしてアメリカの名馬Affirmedを強調した血統的バックボーン。実に華のある馬だと思います。是非重賞を勝ってクオカードのデザインになって欲しいですね。
No.39 サマーロコガールの17基本情報
募集総額(円) | 9,600,000 | 生年月日 | 2017/03/21 |
一口あたり(円) | 24,000 | 体高(cm) | 167.0 |
父 | ロージズインメイ | 胸囲(cm) | 188.0 |
母 | サマーロコガール | 管囲(cm) | 22.0 |
母父 | キングカメハメハ | 馬体重(kg) | 502 |
性別 | 牡 | 測尺 | 2019/04/17 |
生産者 | 岡田スタッド | ||
調教師 | 石坂公一 | ||
活躍兄姉 | なし | ||
備考 | 三次募集 |
本馬は4番仔。全姉ハニーロコガール及び半兄ボーイズオブサマーはノルマンディーOCで募集された。全姉は中央未勝利で終わったが、ロージズインメイ産駒は牡馬の活躍が目立つので思考の切り替えは必要。
4代目Raise a Cupにクロスを集中させる配合形態。Mr.Prospectorとブライアンズタイムが良い働きをしており、クロスの集中はまずまず。3代母タイムスリップが1世代若ければ、Raise a Cup、Mr.Prospector、Robertoが4代目で1列に並ぶエレガントな配合になったが・・・。
HaloとRaise a Cupの相性は悪くないはずだが、全姉の成績を鑑みると、強調するのはどちらか1つで良いのかもしれない。スタミナに関してはPrince Quilloが生きなかったのが痛い。
デビューは早いが仕上げに時間を要するタイプ。適性はダート短距離。スピード偏重で課題はスタミナ能力の引き出し。鍛錬で奥深い位置にあるRobertoの底力を開花させたい。
【牝→牡、和田雄→石坂公で改めて注目。あと馬体】
全姉ハニーロコガールが中央で勝てなかった原因は分かりませんが、牡馬に変わり厳しいトレーニングが可能になり、持てるスピード能力を存分に発揮できるようになれば。中央1勝は届かない目標ではないと思います。
測尺がエライことになってますね。キャラがはっきりして名前は付けやすいと思います。コニシキ、ダンプマツモトなど面白いかも(昭和のセンス)。
No.40 ヤマサラグランンジュの17基本情報
募集総額(円) | 9,200,000 | 生年月日 | 2017/02/13 |
一口あたり(円) | 23,000 | 体高(cm) | 154.0 |
父 | アドマイヤマックス | 胸囲(cm) | 176.0 |
母 | ヤマサラグランジュ | 管囲(cm) | 20.5 |
母父 | サクラバクシンオー | 馬体重(kg) | 442 |
性別 | 牡 | 測尺 | 2019/04/17 |
生産者 | 岡田スタッド | ||
調教師 | 小西一男 | ||
活躍兄姉 | なし | ||
備考 | 三次募集 |
本馬は6番仔。中央で走った兄姉は中央未勝利。半姉リトルウィッチ(父ヴァーミリアン2016年産)は新馬戦3着、未勝利4着で勝ち上がり間近。祖母はクラブお馴染みの繁殖牝馬キョウエイアン。
父アドマイヤマックスとBMSサクラバクシンオーはどちらもHyperion~Gainsboroughを豊富に持ち、父とBMSの相性は良い(ニックスAEIは1.07で、中央デビュー11頭中3頭が中央で勝ち上がり)。そしてその両者を結び付けるのはHyperion強調型のノーザンテースト。ここまでは理想的だが、母母がHyperion系と異質の血統で、ここで大きくバランスを崩してしまった。
デビューは普通で仕上がりは早い。芝ダート兼用でマイル以下に適性がありそう。数を使って賞金を稼ぐタイプと考えられるので、とにかく1つ勝ちたい。
【スピードはあるのでは】
馬体の見方は分かりませんがトモは鍛えればモノになりそうな気がします。どうでしょうか。
父母ともにスピード馬なので本馬もスピードは備わっているはずです。そのスピードを制御する気性と持続させる精神力が備わっていれば中央勝ちが現実のものになりそうです。
No.41 レイクミードの17基本情報
募集総額(円) | 9,600,000 | 生年月日 | 2017/04/20 |
一口あたり(円) | 24,000 | 体高(cm) | 159.0 |
父 | ショウナンカンプ | 胸囲(cm) | 179.0 |
母 | レイクミード | 管囲(cm) | 20.0 |
母父 | ダンスインザダーク | 馬体重(kg) | 436 |
性別 | 牡 | 測尺 | 2019/04/17 |
生産者 | 岡田スタッド | ||
調教師 | 尾関知人 | ||
活躍兄姉 | ダイワナイト | ||
備考 | 三次募集 |
本馬は8番仔。半兄ダイワナイト(父サクラバクシンオー2007年産)は中央5勝でオープンまで昇りつめた。半兄(騙)グレイトエンブレム(父シニスターミニスター2010年産)は新馬勝ちと障害勝ちがある。
本場の配合的特徴をざっとまとめると、父父サクラバクシンオーの血が母母オークミードⅡ4代目にあるNorthern Dancer及びVaguely Nobleに上手くフィットするので、NearcoとHyperionで全体をまとめてVaguely Nobleに血を集める配合形態と考えらえる。
また血統表を眺めるとNijinsky4×4~Northern Dancer5*5×5*4クロスが美しく並ぶ。NijinskyはNearcoとHyperionを内包するので、Vaguely NobleにNijinsky的要素を加えたタイプの馬になると考えられる。
デビューは遅めだが仕上げ易いタイプ。Vaguely Nobleの影響が強く、父のイメージに反して距離の融通は利く。Donatelloが生きているのでひょっとしたらマイル以上でも大丈夫か。ダートより芝向きで時計勝負は不向き。道悪はおそらく割引。
【府中1800mを走っても違和感なし】
新潟芝1400mで相手が楽なときにポコッと勝ち上がるイメージですが、適性距離は我々が思っているより長い所にあるかもしれません。Vaguely NobleがどうたらNijinskyがどうやと散々言っていますが、本馬の特徴を端的に表現するならば、スタミナ色を濃くしたユタカオーでしょう。
管理するのはレッドファルクスの印象が強いけれど、長距離の強豪馬を多く作り上げた尾関師。先入観に捉われぬレース選択が期待できます。
母7代目のどこかにBold Rulerが1本でもあればと思わせる配合です。
No.42 フレンチミステリーの17基本情報
募集総額(円) | 8,800,000 | 生年月日 | 2017/05/29 |
一口あたり(円) | 22,000 | 体高(cm) | 154.0 |
父 | トゥザグローリー | 胸囲(cm) | 178.0 |
母 | フレンチミステリー | 管囲(cm) | 19.0 |
母父 | フレンチデピュティ | 馬体重(kg) | 432 |
性別 | 牝 | 測尺 | 2019/04/17 |
生産者 | 惣田英幸 | ||
調教師 | 松山将樹 | ||
活躍兄姉 | セトノミッシー | ||
備考 | 三次募集 |
本馬は6番仔。母は仔出しが非常に良く、半姉セトノミッシー3勝(父ゴールドアリュール2010年産)、半姉メイショウアズミノ3勝(父ハーツクライ2011年産)、半姉キャラメルフレンチ1勝(父タイキシャトル2014年産)と3頭の中央勝ち馬を輩出。半兄ハードルソング(父オレハマッテルゼ2013年産)は笠松で45戦18勝と大活躍中。
Northern DancerとHail to Reasonが前面でクロスして全体のまとめ役として機能する、クラブお馴染みの配合形態。本馬は前面クロスとしてさらにBuckpasserとGraustarkが加わり、4つの血が主張し合う構図となっている。そのため主導勢力が分かり難くなってしまったが、全ての前面クロスが母母ミスティックアイズに集合。クロスの集め方は3次募集屈指の美しさを誇る。
デビューは普通。芝ダート兼用の中距離タイプと思われる。配合は悪くないが牝馬にしては重厚か。
【キャラメルフレンチに続けるか】
BMSがフレンチデピュティではなくクロフネならばと思わせる配合です。クラブの先輩でもある半姉キャラメルフレンチに続いて勝ち上がって欲しいですね。印象はブライターデイズ(2015年産)に近いものを感じます。
No.43 モントレゾールの17基本情報
募集総額(円) | 7,600,000 | 生年月日 | 2017/04/13 |
一口あたり(円) | 19,000 | 体高(cm) | 161.0 |
父 | トーセンホマレボシ | 胸囲(cm) | 183.0 |
母 | モントレゾール | 管囲(cm) | 20.0 |
母父 | Cadeaux Genereux | 馬体重(kg) | 462 |
性別 | 牝 | 測尺 | 2019/04/17 |
生産者 | 市川牧場 | ||
調教師 | 栗田徹 | ||
活躍兄姉 | マイネルキャドー | ||
備考 | 三次募集 |
本馬は11番仔。母は18歳だが、サンデーサイレンスが3代目の位置に来る種牡馬を配して2年連続中央勝ち馬を輩出。母と種牡馬の世代が合ってきた感がある。
半兄マイネルキャドー(父ディープブリランテ2015年産)が中央で2歳時に2勝しクラシックを期待された(その後1年以上の長期休養)。半姉ホウオウモントレー(父キンシャサノキセキ2016年産)も2歳時に勝ち上がり。
本馬は父内ノーザンテーストにクロスを集める配合形態。一見ノーザンテーストと無関係に見えるSecretariatとCrepelloクロスもDiscoveryとBlenheimで直結しており、まとまりは良好。
前面クロスは牝馬にとって重たい血だが、他にこれといったクロスが無く、良く言えばシンプルな配合になので、重厚過ぎて能力開花できず・・・、という事にはならないと思われる。
デビューは普通。ダート中距離向き。芝にも対応可能だが時計勝負は分が悪い。成長力の期待できる馬なので、怪我無く走り続けていれば良いことがありそう。
【快進撃の栗田徹厩舎】
栗田徹厩舎は2019年4月17日現在、連対率.239、複勝率.324の好成績を収めています。優秀な乗り役さんや厩務員さんが入ってきたのかもしれませんね。
@19,000円はハズれても頭に来ない金額。大化けに賭けて楽しむのも面白いでしょうね。
最後まで読んでいただき
3次募集にも私のドラフト1位候補は今回のラインナップに上がって来ませんでしたが、今回の面子は、価格を考慮するとこれまでの募集に引けを取らぬ魅力があります。総合的に判断するよりも短所に目を瞑り長所に賭けるのがベターでしょう。私が面白いと思ったのはキネオソレイユの17、ヤマサラグランジュの17、レイクミードの17、モントレゾールの17です。
キネオソレイユの17は中央で1勝できるスピードは持っていると思います。後はそのスピードを支える体が出来上がるかどうかですね。天間調教師の手腕に注目です。
ヤマサラグランジュの17は血統の1/4(母母)の箇所が致命的弱点にならなければ大丈夫でしょう。トモが化ければ面白そうです。
レイクミードの17は常識的に考えれば勝ち上がるでしょう。但、得意条件が見つからずタイムアップとなるリスクを抱えているのが気になります。
モントレゾールの17は既述の通り、ダメ元で大化けに賭ける出資として面白いと思います。
勿論他の馬にも魅力があります。どの馬に出資しても楽しめると思います。
ありがとうございました。
反省会はしなさい
サマーロコガールの17がダート短距離?
do you know?
どういう脳?
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
サマーロコガールの17(バンクオブクラウズ)及び募集馬評価の振り返りに関しては随時ブログ内で取り上げておりますので、そちらでお楽しみいただけます。
バンクオブクラウズのダート1800~2100mでの活躍は素晴らしいですね。